今日の午後の事である。
虎ノ門で、ある用事を終えた後、
このまま有楽町へ出て、
もうすぐ上映終了の『マッドマックス』を
もういっぺん見ておこうかと考えた。
プラプラ歩いて、
吉野家の牛丼で腹ごしらえでもすれば、
時間も丁度いい。
しかし!
『このまま帰った方がいい...』
頭の中で、何かがそう囁いたので、
その声に従い、真っ直ぐ帰る事にした。
すると帰宅途中、自宅まであと5分の所で、
突然、激しい腹痛とともに、便意に襲われた。
脂汗が流れ、かなり厳しい状況だったが、
なんとかギリギリ間に合って、事なきを得た。
もし、映画を見に行っていたら、
私の腹具合が
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に
なっていたかと思うと、ゾッとする。
そして気付いた。
あの時、私の頭に『帰れ』と囁いた声の主。
あれこそ『トイレの神様』であったのだという事を...(了)