人類の歴史は、
境界を巡る争いの歴史と言って
言い過ぎではない。
国家間、民族、部族間、
宗教間などに起きるそれらは勿論の事、
隣家との土地争い、
新幹線や劇場の肘置き使用権等々...。
が、しかし、これらの事は、
他者を相手にのみ起きるのではない。
一個人の中にも起きるのである。
最近、顔を洗っていると、
どこまでが顔で、
どこからが頭か分からなくなる事頻りだ。
しかもこの境界を巡る争いは、
一進一退ではなく、
頭側が一方的に退却を余儀なくされている。
何と残酷な事か...。
それ故に、
私は少数民族の悲しさに想いを寄せるのである。